体 育 の 時 間 ( 水 泳 大 会 )

 校内水泳大会で、クラス対抗リレーに出た。
平泳ぎなのに一番速かったボクが
アンカーになる。
軟派なデザイン科は悲惨である。
二番手の カワイは溺れそうになるし

三番手がタッチした時
他のクラスのアンカーは
みんな遥か彼方・・・・。
あせりまくっていた ボクは
飛び込んで水面から顔を出したとたん
腕を上下に動かしていた。
( 他の選手全員が クロールだったんで
aaaaaaaaaaaaaaaあせっちゃって )

 ボクは クロールで 真面目に
50mも泳いだことがない。
しまった!と思ってもアトの祭り
ドタバタ・クロールで水をしこたま呑み
沈没しそう・・・・。
いつのまにか 50mの県営プールは
ボクの一人舞台となってしまってた。
< イッチャマー、ガンバレ〜〜ッ >
生まれて初めての 大声援が
こんなに恥ずかしいものとは・・・・
失神寸前でゴ−ルから這い上がった時の
盛大な拍手はいったい、なんなんだ!!

砲 丸 投 げ

 しつこいけどデザイン科は
唯一、女子のいるクラス。
校内体育大会ともなると
男子は掛け持ちが多くなる。
ソフトボールなんかはもちろん
走り幅跳びや、砲丸投げという
わけのわかんない競技にも
出なくっちゃいけない。
大会前日の夕方、ボクケイゴ
練習の終わった陸上部の部室から
砲丸を持ち出し練習をしてみた。
けっこー、いい線まで飛んだので
こりゃ いけるって大喜び。

 当日、玉を持ってガクゼン
昨日のと大きさも重さも ゼンゼン違う!
おまけに記録係りが ヒソカに憧れてた C子!

パニックになったまま
肩を痛めるくらい思いっきり投げた・・・ら
・・・・・・最下位
< イッチャマさん、ダメでしたねェ >
笑みを浮かべた C子 の一言。
後で
、練習で使ったのは女子用だったと判明
ビリから二番目だった ケイゴと
玉のせいだと、クラスで言い訳してたけど

< ダメでしたねェ >
の一言は、しばらく 除夜の鐘の音のように
ボクの頭ん中に鳴り響き続けてた。

 そんな中で ミキオはマラソンで優勝する

一躍、デザイン科のヒーローになった。

昭和の子供たち・やよい町15番地