ク リ ス マ ス・イ ブ - 1

高校生活も終わりに近づき
とりあえず
卒業後の見通しも立ったボクたちは
気がゆるみっぱなしの冬休み
クリスマス・イブに カワイの部屋で
パーティーをやろうっていう事になった
会費は600円
昼過ぎにアキラセオカメヤス
6人が集まり

サントリー・レッドやビール、ワインで大宴会
戦争を知らない、呑み方も知らないガキ共は
叫んだり、喚いたり、吐いたりの
ベロンベロン
最後に、順に歌い一番下手な奴が
ジョッキに入れたレッドを
呑むっていうことになり
当然、ボクが一気呑みした
お開きは 9時頃 だったと思う

ク リ ス マ ス・イ ブ - 2

泊まっていけというのを固辞して
千鳥足のボクは、雪の降りつもる
真っ暗な古城公園のお掘端を
アダモの 雪が降る を大声で歌いながら
歩いて帰った、聖なる夜
後日
体中に酷い湿疹ができ、悪い病気じゃないかと
気味悪がられ、3〜4ヶ月間 悩まされた
あれはきっと
急性アルコール中毒だったんだ・・・・

                 

タ バ コ

オヤジに喫煙が見つかったのは・・・
卒業まじかの実習教員室でだった
部屋に入ると実習担任の先生が誰もいなくって
ダルマ・ストーブの上に灰皿がのっかっていた
ボクは何も考えずに、入口に背をむけ
ポケットからハイライトを出し
火をつけ吸っていたら
突然、ガラッと戸の開く音
驚いてタバコをくわえたまま振り返ると
オヤジが立っている
< なんだ、お前、吸ってんのか・・・>
オヤジはつぶやくような声で言い、出ていく
ボクはしばらくタバコくわえたまま立っていた

この日は家に帰るのがイヤだったなぁ
顔を会わせても何も言われんかったけど・・・

昭和の子供たち・やよい町15番地