ケ ン ド ー ・ 1

三年生の武道の時間、選んだのは剣道
建築科と一緒で
やりたい放題のチャンバラゴッコ、大好きだった

その建築科に、ボクが勝手に恋敵と
思い込んでいた Y がいた
(ボクはよく知っていたが
   Y はボクなんか知りやしない)

防具をつけ、< 練習ハジメ!>の合図で
即、Y のところへ飛んでいき
オネガイシマス!の挨拶がおわるやいなや
竹刀に嫉妬と憎悪、悪意をこめて
有無を言わせず、天誅を加える

剣道のルールなんか無視
武道精神から、まるっきり逸脱した
無茶苦茶だったけど、ボクは溜飲を下げ
この時間だけは 充実感でいっぱい

ドウ!の気合いで メンを打ったり
メン!で小手を打ったりの< だまし打ち >
メンを打つ時は、竹刀がしなって背中を打つくらいに
竹刀の中程で思いっきり打っていた

ケ ン ド ー だまし打ち

メン!の気合いで、受けようと 竹刀を上げた相手の
防具の胴をはずして、わきを打つ

真横に竹刀を振り、面金をはずして防具の上から耳を打つ

小手の防具をはずして腕を打つ

当然、禁止されていた突き、ところかまわず突く

ケ ン ド ー ・ 3

とどめは
竹刀の柄の端で、面金を打ちながら足をかけ

倒れたところを
踏みつけ、ところかまわず
竹刀で なぐりつける

ここまでやると、彼は逃げてしまって
この日は、相手をしてくれない

剣道の面は便利なもので、顔がわからず

毎回、先生の見えないところで
くり返していた

Y は剣道の時間は、いっつもアザだらけで
大嫌いだったと思う
いくらインテリぶった 鼻持ちならん奴とはいえ
これは卑怯なイジメ
非常に申し訳なかった
と、チョット反省している。

昭和の子供たち・やよい町15番地