友達の輪に入れず、引っ込み思案の情けない 性格も
イジメも、そのまんま引きずって中学へ入学。
当初 良かった成績も 坂を転げ落ち奈落の底へ。
部活に入らず、友だちもつくらず、授業も聞かず、なんにもしないで
小さくなってボンヤリ過ごす日々・・・・。

ただただ、学校へ行くのがイヤだった、憂鬱でした。
そんな具合で中学3年間の記憶はホントに乏しいんです。
 
後年、しかたなく出席した三年生クラスの同級会の際
担任だった先生が
< 悪いけど、アンタをまったくおぼえていない・・・
と、おっしゃいました。
ボクも二、三年のクラス担任先生はおぼえていませんでした。

ホントに、そんな生徒だったんです。
そんなわけで中学の思い出は、少ししか描けません。


ゴ ウ ケ ツ

ボクが中学へ入学するとき
唯一楽しみにしていたのが
ゴウケツと呼んでいた弁慶のような
タカゲタがはけることだった。
カランコロン、ゲタを鳴らして
歩く中学生は憧れだった。

早速、入学式にカランコロンはいて行き

学校説明会でゲタ禁止を言い渡されガクゼン。

当時は木造のボロ校舎で鉄筋コンクリートの
校舎に建替え中だったけど
どうせこわす校舎だからとゲタで腰板を割る、
ゲタをもって殴り合いのケンカする、
音がうるさい、新校舎に合わない等々・・・。
色んな理由を並べられたが
ただただ、ガッカリ・・・。

G r a m m a r ( 文法 )

中学へ入ると英語を習う。
教科書は< ジャック アンド ベティ
< 太郎と花子 > と先輩は訳していた。
ボクの得意な科目になる予定だった。

担当
は、唇の横にホクロのある
体の凸凹がはっきりしたグラマーな先生。

赤い唇から巻き舌で Grammar って
何度も発音されるたび、なんでか
心臓がドキドキして顔が熱くなった。

春のめざめと英語は両立せず
ボクの中学生活はゴウケツに続き
英語でもツマズイてしまう。 
言い訳だけど・・・

電 気 洗 濯 機

中一の初夏に電気洗濯機が来た。
ボクは、うちもずいぶん文化的になった!

と喜んでいた。
この洗濯機のために、玄関まで改造したんだ。
洗い終わった洗濯物を、ローラーで絞る脱水作業
ノシイカ みたいになるって、面白がっていたら

そのうちボクの仕事になり、うんざり。
文化も大変だなぁ、と、ちょっと後悔。

玄関を改造したおかげで、数年後
思春期のボクのために、2 帖半ほどの部屋が
作られることになる。

昭和の子供たち・やよい町15番地