不器用なボクが 気が遠くなるほど時間をかけて 慎重に、慎重に作った 3 機目の 竹ひご飛行機 初めて図面通りに出来上がって 今度こそは飛ぶはず! 充実感いっぱい! 嬉しくって、嬉しくって タタミの上に置いて眺めていたら 隣の部屋から走ってきた妹に 踏み潰されてしまった
不器用なボクはタコ を作っても まともに浮かせれたことが無かった 今度こそは完璧に作ったつもり! 武者の絵も描いたりして トーチャンにも見てもらい 自信満々で学校の運動場へ行き 弟に持たせて、タッタッタッ 走りはじめたんだけど・・・ タコ はコンコンと地面をつっつくだけ 何度やっても、どこまで走っても 舞い揚がることはなく 汗でグッショリ、疲れてグッタリ ボクは、タコ が風を受けて 空に揚がっているときの タコ糸 の感触を味わったことがない
果物なんかを買う習慣がなかった 果物なんかを買う余裕がなかった 柿や栗、ギンナン、ザクロ、イチジク、アケビ 山ブドウ、野イチゴ、蓮の実、シイの実・・・ なんでも自分たちで調達してオヤツにしてた ボクの町内には柿の木がなかったから 他の町の家を物色 真っ赤な柿が鈴なりの裏庭に入ったら 犬 に吠えられてビックリ 一目散に、逃げ出した 野良犬や、放し飼いの犬がけっこういて 何度も噛まれたことがあるから どんな犬でも怖かったんだよねー やよい町にいた野良犬、メリーだけは別だけど
昭和の子供たち・やよい町15番地