野球とおんなじくらいよくやったのは相撲。 特に冬場所は雪の上だから どこでもやれるし、汚れないし 投げられても、あんまり痛くない。 冷たいけど・・・。 やよい町の 栃錦や若乃花、朝汐 気分で ハーッケヨイ ノコッタ!ノコッタ! 子供のあいだでは野球選手より相撲取り の方が人気があったような気がする。
雪ん時はやっぱり滑らなくっちゃ・・・ いちばん手軽なのは スコップ。 家の前でも、広場でも ちょっとしたスペースがあったら テキトーに スコップで雪を積んで 滑り台を作り そのままスコップの上に乗っかって 滑りおりて遊ぶ。
長いスロープを滑りたい時は みんなで、古城公園へ遠征。 世間で言うスキーなんて 誰も持ってなくって ボク等が言うスキーは 駄菓子屋で売っていた何十円だったかの ひも付き 竹スキー。 竹スキーに木箱をつければ ソリ オダケヤブからナカノシマにむけて 滑りおりる。 スロープの一番下は濠なんだけど それがまた、スリル満点 うまく止められず、落っこちて ズブ濡れになったやつもいる。 落っこちなくっても 雪や汗でグッチャグチャになり 寒くって冷たくって痛くって 帰り道、いっつも弟は泣いていた。
町内のはずれの広場に 何人かが集まると なんとなく、ふた手にわかれて 雪合戦がはじまる。 隣町の連中とやることもある。 そんな時は 互いに手加減をしない。 罵詈雑言を怒鳴りながら ちからいっぱい投げつける。 雪玉ん中に石コロを入れる奴もいて うなりをあげて飛んでくると そりゃー怖かった。
昭和の子供たち・やよい町15番地