家 の 前 で
用 水 の 脇 道 日 の 出 湯 傘 屋 さ ん の 広 場




シンチャンと ノボッチャン見っけ!
 
シーンとしていた路地に
かん高い声がひびくと
何人かのバタバタ走る足音

鬼は子を見つけたら名前をさけんで
缶を踏まなくちゃいけないんだけど
誰かがその前に缶を蹴ればセーフ

 
みんな真剣
宿題をさっさとしなくっちゃ・・・と
ちょっとだけ思うけど
缶を蹴った時の、カーン、カラ コロコロ・・・は
そんなことを完全に忘れてしまう

夏になると、用水は身近な水遊びの場
トーチャン、カーチャンは汚いっていうけど
子供たちはアミを使って
ドジョウやメダカなんかの魚や
ミズスマシやゲンゴロウ、ヒルを捕ったり
笹舟を流したり


日の出湯へぬける用水脇の細い道は
キシャポッポのハイライト
峡谷を走る線路の気分
何度か落っこちたことがあるから
ちょっと緊張して走る・・・・・・

町内でコンクリートなのは
用水の橋と、日の出湯の前だけ

女の子はここで
チョークで絵を描いたり
石けりをしたりして遊んでる


日の出湯の前は
いっつもイイ匂いがしてた

町内のはしっこに
蛇の目傘屋さんの傘干し場がある

ここを勝手に広場と呼んで

子供たちは町内の遊びの中心地にしてた

野球をしたり、チャンバラ・ゴッコをしたり
隣町のガキ共とケンカをしたり
冬は、雪のスベリ台、雪ダルマやカマクラを作ったり
雪合戦をしたり・・・・
夏は、ラジオ体操や ナトコ映画の上映会もやってた

凸凹の土で、石っころもゴロゴロしてるし
草はボウボウ、ヘビが出たりするけど
きゆうくつな家に住んでる子供にとっては

空がポッカリ開いている自由な空間だった

女の子は、ここでは遊んでなかったなぁ

日の出湯との間が町内のメイン・ストリート
自動車なんかめったに通らず
荷車や荷馬車、冬は馬ソリなんかが通る

雪ボウシをかぶった木守りの柿が鮮やかだけど
シブで食えない

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昭和の子供たち・やよい町15番地