フ ラ ン ス ・ キ ャ ラ メ ル

駄菓子屋でいつも買うのは
ゲンコツとよんでいた
表面にザラメ砂糖をまぶしてある
一個50銭の、大っきいアメ玉

いつものようにゲンコツを買いに行くと
キラキラ光るハイカラな箱があった
赤・白・青に色分けした真ん中で
カワイイ女の子が笑ってる


フランス・キャラメル

ボクなんか、とても買えない高級品

それからは

ゲンコツを買うたびに
フランス・キャラメルをジ-ッと見て
中味を妄想する日々が続く・・・

貸 し 本 屋

近所に何軒か貸し本屋さんがあった
 
トーチャンもマンガが好きだったから
雨降りで何もすることがない日曜日に
借りてこいってお金をくれる
 
ボクは喜んで貸し本屋へ行き
鉄人28号の<少年>にしようか
まぼろし探偵の<少年画報>にしょうか
迷っているとオバチャンが
立ち読みはあかんヨ!って必ず言う
 

借りてきたマンガを読みながら
大きな声で笑ってるトーチャンに
カーチャンはかげでブツブツ文句・・・
 
返す時、オバチャンが汚れや破けがないか
たんねんに点検しているあいだは
ドキドキしてイヤな時間だった

昭和の子供たち・やよい町15番地