ネ ズ ミ  -1

今はゴキブリで大騒ぎだけど
ボク等の頃はネズミ
どこにでもいた
戸棚をあけたらネズミ!
なんて珍しくない

カアチャンは赤ん坊の頃
鼻の先をネズミにかじられた、
って、言ってたけど
たしかに鼻の先の色がちょっと違ってた

夜になると

天井でネズミが走り回る音が賑やか
トウチャンは

< 今日もネズミの運動会か! > と言って
ホウキの柄で天井をドンドンとつっつく
少しのあいだだけ静かになる


そういえば、あの頃は
今ほど ゴキブリが多くなかった
ネズミが食べてたんじゃないかなあ

ね ず み - 2

ネズミ捕獲器で捕ったネズミは
用水に沈めて溺死させていた

ネズミは可愛い顔をしてるんだけど
シッポは別の生き物みたいで気味が悪い

キーキー鳴きながら暴れ
やがて静かになるまで ボクたちは、
面白いのと、可哀想 の 入り交じった
ヘンな気分でジーッと見ている

< 死んでしもうたかぁ? >
死んでしまったネズミはそのまま用水に流す

ネズミだと思うから平気で殺せるんだよね
でも、テレビ・マンガの トムとジェリーや
ミッキー・マウスではネズミを応援するのにね




ハ エ と り 

ハエは
年中、どこでも飛んでいた
便所が肥溜式だっからだろうか

夏休みに ハエとり大会というのがあって
沢山とって、紙袋につめて
八百屋さんへ持っていくと、その量で
エンピツやノートがもらえたから
みんな真剣


家から ハエ叩きや
水鉄砲のような
ハエとり噴霧器を持ち出して
町内中を駆けまわる

ボクもエンピツやノートをもらったけど
大量のつぶれたハエを見てるうちに
気分が悪くなって
晩ごはんは、ちっともおいしくなかった

 イ ン コ ロ シ   

野良犬も野良猫も、たくさんいた

ボクの町内には メリーって名づけた
ちょっと大きめの野良犬がいて
おとなしくって、利口で従順だから
各家で残飯があると
メリーに食べさせて可愛がっていた

そんな野良を捕獲する捕獲員を
< インコロシ > とボクたちは呼んで
極悪人のように憎み

メリーを守るために
ああする、こうしようと妄想話
でも、インコロシが来たー! なんて聞くと
クモの子散らすように逃げ
家ん中で息を殺している

実際に捕獲現場は怖くって見たことが無い
メリーは意気地ないガキ共に大事にされ
天寿を全う・・・・したはず

昭和の子供たち・やよい町15番地