クズゥヤァ〜 オハライィ〜〜 独特の節まわしで呼びかけながら クズ屋のオッチャンが 汗をかきかき 大八車を引いて 町内に回ってくる 大人の苦労を知らないガキ共は オッチャンの真似をしながら ズーッと後をついて回ってた
日の出湯の釜焚きのオッチャンは 天涯孤独の聾唖者 自分がイジメられっ子で ヘナチョコのくせに みんなに つられて よく カラカイに いった 石を投げたり 心無い差別語を大声で連呼したり・・・ 怒って 追っかけてくるけど 殴られた記憶は無い 大人の分別と障害を逆手にとるような ずるい ガキども・・・・ 大人も子供も差別、偏見が あからさまだったけど トーチャンがオッチャンと釜焚き場で タバコを吸いながら 話にならない話をし 二人で笑っているのを何度か見て ちょっと胸が痛んだ
あぜ道で遊んでいるボクたちの横を 田んぼを耕す馬が 汗をかき、ハァーッハァーッと 苦しそうに通っていく 大人の苦労を知らないガキ共は 農家のオッチャンを悪者にして 遊び続ける・・・・・ 馬だけじゃなく、牛をつかってる 所もあった
昭和の子供たち・やよい町15番地