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雪 の 夜 |
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人の足音も聞こえなくって
まわりの家の生活の音も無い・・・
気味悪いほど静かな夜
トーチャンが
< 風呂へ行ってこい > って言うので
風呂道具を持って玄関をあけたら
音をすいこんでシンシンと
雪が降りつもっていた
< トーチャン!、雪、すっごくつもっとるよ!>
奥にむかって、大声で言っても
< おぅ、そうか・・・> だけで
期待した返事が返ってこない
しかたなく、長靴をはいて傘をさし
< サッムイ!サッムイ!> と叫びながら
日の出湯にむかって歩きだす
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す べ る - 1 |
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雪ん時はやっぱり滑らなくっちゃ・・・
いちばん手軽なのは スコップ
家の前でも、広場でも
ちょっとしたスペースがあったら
テキトーに スコップで雪を積んで
滑り台を作り
そのままスコップの上に乗っかって
滑りおりて遊ぶ
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す べ る - 2 |
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長いスロープを滑りたい時は
みんなで、古城公園へ遠征
世間で言うスキーなんて
誰も持ってなくって
ボク等が言うスキーは
駄菓子屋で売っていた何十円だったかの
ひも付き 竹スキー
竹スキーに木箱をつければ ソリ
オダケヤブからナカノシマにむけて
滑りおりる
スロープの一番下は濠なんだけど
それがまた、スリル満点
うまく止められず、落っこちて
ズブ濡れになったやつもいる
落っこちなくっても
雪や汗でグッチャグチャになり
寒くって冷たくって痛くって
帰り道、いっつも弟は泣いていた
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雪 合 戦 |
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町内のはずれの広場に
何人か集まると
なんとなく ふた手にわかれて
雪合戦がはじまる
隣町の連中とやることもある
そんな時は 互いに手加減しない
罵詈雑言を怒鳴りながら
ちからいっぱい投げつける
雪玉ん中に石コロを入れる奴もいて
うなりをあげて飛んでくると
そりゃー恐かった
そのうちコウフンして
とっくみあいのケンカ・・・
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昭和の子供たち・やよい町15番地
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